天気の良い秋の休日は、家でじっとしているのはもったいない、どこでもいいから外出したくなりますね。
という訳で思い立って鎌倉へ行ってきました。

 藤沢で江ノ電に乗り換えです。海が近づくにつれて、だんだん空が青なってゆき、ぱあっと車窓に海が広がります。
 日の光を反射してきらきらと光って、遠くにヨットの三角が見えたり、サーフィンをしてる人がいたり、犬の散歩をしている人がいたり。

 稲村ヶ崎で降りて海へ出ると、江ノ島と富士山が見えます。
 ちょうどお昼だったので、自動販売機で缶入りの紅茶を買って、藤沢のパン屋さんで買っておいたサンドイッチを食べようと
浜辺より少し高台にあるベンチに座りました。
 きらきら光る海をぼんやり眺めながら、のんびり紅茶を飲んで、ゆっくりサンドイッチを口に運んでいました。
”外で食べるサンドイッチは、やっぱりおいしいなぁ”とか思いながら・・・

 時間もまだ12時くらい。
”久しぶりに大仏でも、見に行こうかなぁ”とぼーっと考えたりしていました。

 すると・・・・
 なんと、いきなり私の手から、今食べようと思っていたサンドイッチ(最後の1個)が消えてしまいました!
 「え?」「何?何??」

 周りを見回しても、私の周りには誰もいません。
 5mほど離れた芝生で人が寝ころんでいるくらいです。
 キツネにつままれた気分というか、自分の身の上に何が起こったのか、「はぁ・・・?」という感じです。

 一体全体、何が起こったんだ?!と思い空を見上げると、はるか上空を大きな鳥が「ピーひょろろん」と鳴きながら旋回しています。
 形のよい翼をゆうゆゆと広げ、海辺の空の上を円を描いて飛んでいます。
「わし?」いやいや、わしにしては小さい。「とんび??」
 鳥の事はよく分からないがどうやら「とんび」という鳥っぽい。
 「犯人は、あれだっ!!!」

 ベンチで足を組んで、組んだ足の上にひじをついて、その先にサンドイッチを持って座っていたので、とんびにしたら
「まるで、えさをくれようとしているみたい。」だったのでしょうか?
 そんなつもりは、さらさらなかったのに・・・・。

 くやしい!最後の1つだったのに!
 でも、あんなに空高く飛んでいる鳥に石を投げても、自分の上に落ちてくるのが関の山。
 犯人は分かっているのに、手も足もでないなんて!
 ぼーっとしてた自分が悪いのか?
 鳥も、しめしめいいカモだ(注:しゃれじゃありません)と思ったに違いない。
 鳥にバカにされる私って一体・・・・・。そんな思いが頭の中を駆け巡りましたが、言葉も通じない相手に講義の仕様もありません。

 「負けたよ・・・・・。」
 缶に残った紅茶を飲み干し「誰も見ていなかったよね。」と、周りを見渡しつつ、そそくさとベンチから立ち去ったのでした。
 とほほ。(完)